日本語学校における一人っ子の中国人留学生増加に伴う問題

HANDLE Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • The Issue of and increase in only children from China in Japanese Language Schools
  • ニホンゴ ガッコウ ニ オケル ヒトリッコ ノ チュウゴクジン リュウガクセイ ゾウカ ニ トモナウ モンダイ

この論文をさがす

説明

2003年、日本は留学生10万人時代を迎え、中国は一人っ子が留学生の主役になり、日本語学校での就学生は7割以上が中国人となっている。中国で「小皇帝」として育てられ、問題児だとされている「一人っ子」たちの来日によって、日本語教育の現場になにが起きているのか。このようなこれまで研究されていない現象を解明するため、質的研究であるグラウンデッド・セオリー・アブローーチを採用して本研究を行った。そして多様なデータの比較から、従来の留学生とまったく違う「新・新人類」の成長環境が明らかになり、彼らの困難な留学生活の実態を描き出した。自由がほしいが、他者への依存から抜け出せないという「新・新人類」の心理状態には「混迷」が現れている。一人っ子が日本で手にした「逸脱的な自由」を、どのように管理すればいいのかということが留学生自身の問題であると同時に、日本語学校にとっても、今後の重大な課題となってくるのではないか。

収録刊行物

  • 阪大日本語研究

    阪大日本語研究 17 59-90, 2005-02

    大阪大学大学院文学研究科日本語学講座

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ