沖縄島東海岸におけるウデナガカクレダコのサイズと生息環境

書誌事項

タイトル別名
  • オキナワトウ ヒガシカイガン ニ オケル ウデナガカクレダコ ノ サイズ ト セイソク カンキョウ
  • Habitat preference depending on body size of Algae octopus Abdopus aculeatus on the East coast of Okinawa Island

この論文をさがす

抄録

ウデナガカクレダコはマダコ科カクレダコ属に分類される小型のタコで、秋になると本種の 採集のため多くの人々が沖縄島東海岸の浅瀬に集まる。2022 年9 月~ 12 月の間、7 回調査を 実施し165 個体のウデナガカクレダコを採集した(最小6 g、最大120 g)。個体の位置情報 の記録より、最大12 個体以上 / 200 m2 の高い生息密度で確認されたが、密集の理由は繁殖 のためだと考えられる。タコのサイズと生息環境については、砂地、藻場を問わず小型から大 型までのサイズが出現したが、浅い砂地には小型個体が多く、深い藻場では中~大型個体が多 い傾向にあった。浅い砂地は大型魚に狙われにくい反面、干出する環境である。藻場は大型海 藻が繁茂し隠れ家や餌となる甲殻類が豊富な反面、大型魚と遭遇する可能性がある。本種の巣 の利用は永続的ではなく移動することから、体サイズが大きくなるにつれて、砂地に比べ餌が 豊富で隠れ場所が多い藻場へ移動すると考えられる。

収録刊行物

  • 経済環境研究

    経済環境研究 (13), 19-31, 2024-03

    沖縄国際大学総合研究機構沖縄経済環境研究所

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ