コロナ禍でマスク生活がもたらす幼児教育への影響 : コロナ禍でもよりよい保育をめざして

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  • The impact of wearing mask on early childhood education during the coronavirus pandemic : Aiming for better childcare even during the coronavirus pandemic

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抄録

本研究は,コロナ禍の保育活動における課題や工夫及び園児の社会的スキルの傾向について幼 稚園教諭と保育教諭(以下教諭)を対象とした質問紙調査により意見を収集し検討をした。マスク保育 による影響として,表情読み取りや発話聞き取りの難しさ,スキンシップの減少,さらに保育者の言葉 が伝わっているか不安があることが挙げられた。それに対し現場の教諭は,教諭間や教諭園児間の理解 を双方で確認したり,板書を活用するなど視覚的な情報提示を心がけるなどしたり,さらに身振りを大 きくしてわかりやすくする,手を繋ぐときには玩具を介したりするなどの対応をしていることが挙げら れた。園児の社会的スキルの傾向としては自己統制行動の弱さや不注意多動行動が高いことが推察され た。一方でコロナ禍前(2002年)の調査との比較においては,社会的スキルの使用や定着に変化はない ものの,不注意多動や,引っ込み思案,攻撃行動などの問題行動については増加が見られると教諭が感 じていることが推察された。

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