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抄録
学習指導要領の改訂に伴い理科科目においてはこれまで以上に「科学的に探究する」という内容が強調されるようになった。しかし、従来の対面による一斉授業では教師による知識の伝達と問題演習による応用力定着に多くの時間を必要とし、探究活動につながる実験活動等の実施が少ない状況であった。このような状況を改善するためには、知識の伝達に必要となる授業時間の削減と探究につながる実験活動の実施が必要となる。 本実践において、知識の伝達部分となる講義を学習動画での家庭学習に変え、学校の授業内で実験活動や演習問題をグループで解答するなどの活動を充実させる取り組みを実施した。本論文では、「反転学習」を導入するにあたってどのように授業を作り上げてきたのか、その取り組みを報告するとともに、1学期・2学期に行った生徒アンケートの結果をもとに授業の有効性を検証する。反転学習の導入の結果として、授業時間の大幅な削減を実現することができ、多くの時間を探究活動につながる実験活動に充てることが可能となった。その一方で、反転学習に対する生徒の取り組み状況には依然と課題が残った。今後は生徒の学ぶ意欲を維持する方法と探究に必要な資質・能力の育成の成果について研究していきたい。
収録刊行物
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- 研究紀要
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研究紀要 51 57-66, 2024-03-31
愛知教育大学附属高等学校
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050018428980470016
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- NII書誌ID
- AN0007503X
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- HANDLE
- 10424/0002000293
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- ISSN
- 09132155
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB