形容詞形接尾辞「‐クサイ」の評価性についての一考察 :-「クサクテイイ」の例から-

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タイトル別名
  • A Study on Evaluation of Japanese Olfactory Adjective “-kusai” as Suffix: Focusing on Positive Usage “-kusaku-te-ii”

抄録

近年、嗅覚を表す形容詞「‐クサイ」が「‐ポイ」「‐ラシイ」のように発話者の推量や判断を表す接尾辞として使用されている。「‐クサイ」は従来「田舎くさい」など先行語の特徴に対するマイナス評価性を示すとされてきたが、近年では必ずしもそうではない。本稿では「‐クサクテイイ」というプラス評価の「イイ」が共起する場合についてSNSを中心に観察し、接尾辞「‐クサイ」の意味拡張の背景に日本語の特質、新奇性、帰属性を指摘した。すなわち「新しいぼかし表現」としての機能、既存用法との「ズレ」、自己の「キャラクター設定」である。

収録刊行物

  • 国際教育交流研究

    国際教育交流研究 (8), 1-13, 2024-02-29

    福井大学国際センター・語学センター

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