急性尿細管・間質性腎炎に対する約2ヵ月間のステロイド治療終了直後に虹彩炎を発症し,TINU症候群と診断された若年男性の1例

抄録

type:Article

17歳の生来健康な男性が発熱と腎機能障害を指摘され当科紹介受診となった.腎生検を施行され,プレドニゾロン(PSL)40mgを開始された.生検結果は急性尿細管・間質性腎炎であった.治療反応性良好でCre値は正常化し,開始から約9週間でPSLの中止が可能であった.PSL中止の数日後に左眼充血,羞明が出現した.虹彩結節の所見が得られ,Tubulo-interstitial nephritis with uveitis(TINU)症候群に伴う虹彩炎と診断された.TINU症候群はまれな疾患のため,その自然経過は不明であり治療法は確立していない.当例では2ヵ月以上のPSL加療後に虹彩炎を発症したが,腎機能障害の再燃はなかった.若年発症の急性尿細管・間質性腎炎の治療後には,TINU症候群を念頭におき,ぶどう膜炎の続発にも注意を払うべきである.

identifier:1342-7520

identifier:http://kintore.hosplib.info/dspace/handle/11665/3022

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  • CRID
    1050018594841664896
  • ISSN
    13427520
  • Web Site
    http://hdl.handle.net/11665/3022
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    journal article
  • データソース種別
    • IRDB

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