県産スギ大径材から採取した心去り平角の曲げ強度性能

Bibliographic Information

Other Title
  • ケンサン スギ タイケイザイ カラ サイシュ シタ シン サリ ヒラカク ノ マゲ キョウド セイノウ

Search this article

Description

奈良県産スギ大径材から製材された心去り平角40本の曲げ強度試験を行った。曲げ試験の結果、含水率15%時に補正した見かけの曲げヤング係数(MOE, 15%)の範囲は4.36~9.68 kN/mm2、平均値は6.70 kN/mm2であった。また、含水率15%時に補正した曲げ強度(MOR, 15%)の範囲は16.8~60.6 N/mm2であり、平均値は33.2 N/mm2であった。試験体40本中29本(72.5%)が「製材の日本農林規格」の機械等級区分構造用製材の曲げヤング係数に対応した基準強度を満たし、36本(90.0%)が無等級材の基準強度22.2 N/mm2を有していた。機械等級区分材および無等級材の基準強度に満たなかった試験体の多くには、荷重点間の引張応力が働く面に大型の節が存在し、それを起点に曲げ破壊が生じていた。また、狭い材面における引張側の荷重点間の最大節径比について、節径比の増加に伴い曲げ強度が低下する傾向がみられた。以上から、スギ大径材から心去り平角を採材し横架材として使用する際には、節による等級区分を実施し、大きな節および流れ節を持つ材は短スパンの梁や桁等に使用する等の配慮が必要と考えられる。

Journal

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top