ウシ低ランク胚の緩慢凍結及び超急速ガラス化保存におけるダイレクト移植時の受胎率の比較

Description

ウシ低ランク胚を2種類の緩慢凍結法及び超急速ガラス化保存法により凍結・ガラス化し,融解・加温後の生存性及びダイレクト移植後の受胎率を調査した。緩慢凍結法は凍害防止剤にエチレングリコール(対照区)及びカルボキシル化ポリリジン(cPLL区)を用い,0.25mlストローに封入して緩慢凍結を行った。超急速ガラス化保存法は凍害防止剤にエチレングリコール及びジメチルスルホキシドを主体としたものを用い,低ランク胚にアシストハッチング処理を施した後ストローキャップYGF60(YGF区)に搭載してガラス化保存を行った。生存性試験において,低ランク胚の融解・加温後の生存率はcPLL区及びYGF区が対照区よりも有意に高かったが,透明帯脱出率はYGF区が対照区及びcPLL区よりも有意に高かった。移植試験において,低ランク胚のダイレクト移植時の受胎率はYGF区が対照区及びcPLL区よりも有意に高かった。以上より,ウシ低ランク胚を利用する場合,本試験に用いた3種類の保存法のうち,ストローキャップYGF60を用いた超急速ガラス化保存法が最も適していると考えられた。

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