ムクロジ種子の播種前処理による発芽率の向上

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  • ムクロジ シュシ ノ ハシュ マエショリ ニ ヨル ハツガリツ ノ コウジョウ

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人工林を針広混交林に誘導するための植栽樹種としてムクロジが選定されており,その育苗技術の確立が求められている。しかしながら,ムクロジの種子は発芽にばらつきがみられ,休眠性を獲得することが指摘されていることから,育苗技術を確立するには発芽を促進させるための播種前処理方法を開発する必要がある。そこで,4とおりの播種前処理を行って発芽状況を調べたところ,砂紙擦り区では播種当年の10月までに96%発芽し,発芽個体の79%が播種3か月後の7月までに発芽した。一方,沸騰浸漬区や70℃浸漬区,砂礫攪拌区,無処理区における播種当年10月までの累積発芽率は50%未満であり,発芽のピークも播種翌年の4月であった。これらのことから,砂紙擦り区での高い発芽率は播種前処理の効果であると考えられた。しかしながら,砂紙で種子を擦る処理方法は手間がかかることから,より簡便な方法を開発する必要がある。

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