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- ヨーロッパ トウゴウ ノ タテヤクシャ タチ 1 リヒャルト クーデンホーフ カレルギー
- The leading men of European Unity (1) ‐ Richard Coudenhove=Kalergi ‐
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Description
第一次世界大戦が終って間もなく、東京生まれの一人の人物が現代のEUのもととなる「パン・ヨーロッパ」運動を展開した。彼はリヒャルト・クーデンホーフ=カレルギーといい、父はオーストリア=ハンガリー帝国の伯爵で外交官、母は日本人で東京の町娘であった。\n本稿では、クーデンホーフ=カレルギーが起こした「パン・ヨーロッパ」運動の盛り上がりと挫折の理由を探索してみた。\n当時一世を風靡したオスヴァルト・シュペングラーの「西洋の没落」が告げたヨーロッパの危機に対して、クーデンホーフはヨーロッパを統合することでこの危機を克服することを唱え、強い意志を持って行動した。そこには、クーデンホーフ独特の発想と行動力を支える旧ハプスブルク帝国の伝統や精神、父ハインリッヒの存在、彼の幅広いしかも深い歴史的、哲学的思索があることがわかった。\n2000年にフィッシャー独外相がヨーロッパ連邦構想を新たに発表して以来、一段高いレベルの統合へ向けて歩みつつあるヨーロッパにとって、ヨーロッパ合衆国ないしヨーロッパ連邦の実現に命をかけたクーデンホーフの発想と行動は、今こそもっと評価され、参考にされるべきである。
Journal
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- 奈良大学紀要
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奈良大学紀要 (32), 1-18, 2004-03-01
奈良大学
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1050019058225703936
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- NII Article ID
- 120001510499
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- NII Book ID
- AN00181569
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- NDL BIB ID
- 6902733
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- ISSN
- 03892204
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- Text Lang
- ja
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- Article Type
- departmental bulletin paper
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- Data Source
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- IRDB
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