長谷川等伯と法眼落款(2)「探梅騎驢図屏風」(相国寺蔵)を中心に

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本稿で扱うのは、数多くある等伯作品のうち、晩年作とされる「探梅騎驢図屏風」(相国寺蔵)である。今回「探梅騎驢図屏風」の調査という非常に貴重な機会を得られた。本稿では、この調査を基に「探梅騎驢図屏風」の画風や法眼落款の検討を行い、「探梅騎驢図屏風」を長谷川派作品であるとする根拠について述べた。\n 画面には、隣華院山水図襖絵と近似する構図やモチーフが見られた。また、皴は等伯晩年作とされる作品に見られる斧劈皴に近似している。\n ただし、多くの部分に補筆があることが判明した。例えば、高士や童子の顔の輪郭線などである。また、後補も見られた。左隻第五扇の金泥は、金泥を刷く向きが不揃いであるから、後補の可能性が高いと見られる。\n 以上から、「探梅騎驢図屏風」は現状では等伯真筆の可能性が低く見える作品と言えるだろう。しかし長谷川派の作品であることに間違いない。

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