コロナ後のバングラデシュ農村を歩く(2) : フィールドノート・ロングプル管区編

書誌事項

タイトル別名
  • コロナ ゴ ノ バングラデシュ ノウソン オ アルク 2 : フィールド ノート ロングプル カンク ヘン
  • Walking through Rural Bangladesh after COVID-19 (2) : Field Notes of a Rural Survey in Rangpur Division

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説明

本稿は、2023年に実施されたバングラデシュ最貧困地域であるロングプル管区での農村調査の記録である。この地域は洪水が多発し、モンガと呼ばれる飢饉がかつて頻繁に起こる地域であった。インフラ整備が不十分なことなどからバングラデシュ経済発展の原動力である輸出向け企業の進出が少なく、海外出稼ぎ者も少ない。しかし、近年は乾季の稲作やジャガイモ、トウモロコシなど農業生産が盛んになったことに加え、他地域への出稼ぎが増え、貧困が緩和し人手不足が生じている。また、海外出稼ぎや輸出向け工業の進展も徐々に始まっている。現在建設中の道路や橋、鉄道などの交通インフラが完成すれば、国内外の企業の進出や海外出稼ぎに弾みがつき、この地域の貧困緩和がさらに進むと期待される。しかし、急速に経済成長するバングラデシュは、政治的・経済的もろさも抱えており、その将来は必ずしも楽観できない。

収録刊行物

  • 東洋研究

    東洋研究 232 (41)-(78), 2024-07-25

    大東文化大学東洋研究所

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