Preliminary study of neural excitation with positron emission tomography after tooth mechanical stimulation

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  • 歯の機械的刺激による神経興奮を放射断層撮影法を用いて検討した予備研究

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咬合違和感を訴えて来院した患者に対して,歯科医師は咬合状態に客観的な異常を見つけることができないこともよくある.我々は歯からの神経伝達が咬合違和感と何らかの関連をしているのではないかと仮説を立てて研究を行っている.慢性的な歯への刺激が歯から中枢における神経興奮に関連しており,中枢での咬合違和感を悪化させるのかもしれないと考えられる.しかしながら,歯から中枢への神経伝達の詳細は不明である.この研究ではラットの小臼歯を機械的に刺激して,脳の活動部位を18F-2-フルオロ-2-デオキシ-D-グルコース (FDG)を用いて放射断層撮影法(PET)により計測した.5〜7 週齢のラットをイソフルレンを用いて全身麻酔し,電気的フォンフレイ刺激装置を用いて刺激圧を計測しながら上顎右側小臼歯を刺激した.歯の刺激前にFDG を尾静脈から注射し,100,200,300g の刺激力を用いて刺激した. 脳PET 画像は脳を4 分割(右上,左上,右下,左下)して,ピーク値を計測したところ,右下部においては300g の刺激力は100,200g よりもFDG の集積が観察された.この結果は歯の刺激により脳の右下部位が活動することを示していると考えられる.また,知覚部位,運動部位,海馬,三叉神経節,脊髄に分類して観察したところ,三叉神経節と知覚部位においてFDG の集積が観察された.

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