アルコール依存症と感情障害を抱える人とその家族への支援

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タイトル別名
  • アルコール イソンショウ ト カンジョウ ショウガイ オ カカエル ヒト ト ソノ カゾク エ ノ シエン
  • Support for people with both alcohol dependency and affective disorder, and their families
  • アルコール依存症と感情障害への支援

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説明

アルコール依存症と感情障害の関係性は以前から指摘されている.アルコール依存症とうつ病は,自殺企図者の精神障害の内訳の半数を占め,それらが合併した場合には自殺の危険性を一層高める.また,アルコール依存症治療において,患者がうつ症状を呈している場合,再飲酒のリスクが高くなり治療の継続を妨げる原因となりうる.そのため,うつ病の治療にも注意を払うことが求められる.さらに,家族からの支援はアルコール依存症患者の断酒を継続するなどの治療において重要な役割を果たしている.しかし,患者の断酒の継続に注意を払いすぎるあまり,それがストレスとなり患者の問題飲酒を助長することになったり,家族自身がさまざまな悩みを抱え苦しんだりすることが考えられ,家族への支援もとても重要となる.加えて,親がアルコール依存症である場合,子どもも将来アルコール依存症となる危険性が高くなるなど,子どもに与える影響も大きい.そこで医師,看護師,ソーシャルワーカーが支援に関わることや自助グループを活用することが重要となる.本総説ではアルコール依存症と感情障害の関係と治療方法,アルコール依存症と感情障害を抱える患者とその家族への支援に焦点を当て,包括的な支援のありかたを検討した.

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