畏敬の念を引き起こす道徳教材の教育効果検証 : 傾向スコアを用いた統計的因果推論に基づいて

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タイトル別名
  • Verification of the Educational Effectiveness of Materials that Induce a Sense of Awe : Base on Statistical Causal inference Using Propensity Scores

説明

本研究は道徳教育指導論における畏敬の念の模範教材の開発・妥当性の検証を目的とした。絵本「わたしのいもうと」を題材に,畏敬の念を喚起するかどうか検証した。具体的には,同一教材を2つのクラスでファシリテートし,畏敬の念の喚起を測定する質問紙(SAS: Sawada et al., 2022)を指標とした。教職課程の大学生を対象に2つのクラスで畏敬の念の感じやすさを事前に調べたところ,2つのクラスで平均値に差がみられた。回答者の背景情報をコントロールするため,傾向スコアを用いた統計的な共変量調整法である逆確率重みづけ推定法(IPW)を用いたサンプル調整を行った。検討の結果,SASの4因子のうち,3つの因子で2つのクラスに平均値に差がみられなかった。このことから,開発した教材は異なる教員が運用した場合でも同一のレベルの畏敬の念を喚起しうることが示唆された。

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