アリストテレス『ニコマコス倫理学』における「幸福」について

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  • アリストテレス ニコマコス リンリガク ニオケル コウフク ニツイテ
  • On happiness in Aristotle's Nicomachean ethics

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第1章 : 二つの「幸福」 : アリストテレスは『ニコマコス倫理学』第10巻において, 最高善(「幸福eudaimonia」)はポリス的存在としての人間の活動にではなく, 専ら観照的活動(theoria)にこそあると主張している(cf. EN.X.7.1177a12-18)。ところが, 第1巻から第10巻5章にいたる『ニコマコス倫理学』の大半を占める議論は専ら, 政治的・ポリス的存在としての人間の卓越性(arete)に即しての活動—便宜上, これを「実践的活動」と呼ぶことにしよう—に関するものであり, このような活動こそが最高善たる幸福であると主張しているように思われる。……

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