日本の中小企業における経営理念と経営計画の実態と業績に関する実証分析

書誌事項

タイトル別名
  • Empirical Analysis about Corporate Performance and Situation of Management Principles and Plans in Japanese Small and Medium Enterprises.
  • ニホン ノ チュウショウ キギョウ ニ オケル ケイエイ リネン ト ケイエイ ケイカク ノ ジッタイ ト ギョウセキ ニ カンスル ジッショウ ブンセキ

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説明

中小企業憲章において社会の主役と位置づけられる中小企業であるが,その多くは赤字であると推測される。企業は経営の目的である経営理念のもと経営方針,経営戦略をたて,経営目的の実現のため,経営計画のPDCAを回し戦略実施をはかる。このプロセスをマネジメント・コントロールという。その結果となる企業業績は様々な要素によって決まるものであるが,経営管理の諸制度,特に,マネジメント・コントロールの中心となる経営計画,さらには企業活動の根幹ともいえる経営理念の存在が企業業績に大きな影響を及ぼすと推測される。しかし,中小企業を対象にしたこのような経営管理制度に関する研究や,中小企業の経営実態や業績に関する研究の蓄積は少ない。また,中小企業の規模は様々であり,特に,中小企業の4分の3を占める小規模企業についても注意を払うことが肝要である。本研究では企業規模別に経営理念,経営計画の公開状況と業績との関係について実証分析を行った。その結果,経営理念,経営計画の公開と未公開では公開した会社の業績が高いことを確認した。さらに,小規模企業でも同様であることを確認し,小規模企業には効果がないとされる先行研究とは異なる知見を得た。この知見は多くの赤字に苦しむ中小企業への指針となりうる。

収録刊行物

  • 商学討究

    商学討究 65 (1), 137-163, 2014-08-18

    小樽商科大学

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