周産期医療における人的資源の確保:新たなキャリアパスの発展

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  • Securing a further workforce in maternal care system: Need for new career development

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抄録

日本産婦人科学会の新規専攻医登録者数は2010年度をピークに減少傾向を示し、その約60%を女性医師が占める。産科医師数の減少や人的資源の地域格差を防ぐべく新規専攻医の確保は急務である。静岡県中東遠地区では医師不足に直面する地域医療対策として磐田市、菊川市、森町の2 市1町による静岡家庭医療養成プログラムが平成22 年4 月に設立された。同プログラムでは家庭医療専攻医研修期間中に産婦人科専門医の指導に基づいた産婦人科研修が必須であり、ウィメンズヘルス・ケアに関心をもつものは少なくない。実際に、家庭医療専攻研修修了後に家庭医療専門医を取得した3 名が2014 年4 月より静岡県内の地域総合病院で産婦人科専攻医研修を開始した。産婦人科医師数の不足や人的資源の地域偏在、特に近い将来起こり得る地域総合病院での周産期医療システムの危機に対して、家庭医療専門医の産婦人科専攻医研修への参加という新たなキャリアパス構築が期待される。

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