学習成績に影響を及ぼす問題点抽出と、因果関係分析に基づいた問題解決の例

書誌事項

タイトル別名
  • Visualization of the Causal Relationship among Issues on Learning which Affect the Performance Supports Students Trying to Improve their Performance
  • ガクシュウ セイセキ ニ エイキョウ オ オヨボス モンダイテン チュウシュツ ト 、 インガ カンケイ ブンセキ ニ モトズイタ モンダイ カイケツ ノ レイ

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説明

本学は入学学生確保の必要性から入試形態を多様化させている。しかし、その一方で、入試形態の多様化が入学学生の学力を多様化させ、弊害を生んでいるという指摘もある。事実、年次ごとの専門必修科目のGrade Point Average(GPA)調査結果では、専門教育に応えるだけの学力が備わっていないことが示唆されている。学習の問題点に関しては多種多様で、表面的なものから深層的なものまで複雑多岐にわたる。しかし、これらの問題には因果関係が示唆されることから、そのすべてに均等に労力を割くのは賢明ではない。すなわち、根本的あるいは本質的な問題に対して人的・物的資源を集中させることが重要である。本研究では、アンケートと因果関係分析シートを用いて、体系的に問題の根本・本質を導き出す方法を開発・適用した。その結果、問題リストの中からGPAと相関がある問題を抽出することができた。そして、成績不良者にみられる負の学習サイクルを可視化することができた。さらに、そのサイクルの起始部に位置する問題に焦点を当てた勉強会を実施した。その結果、参加群と非参加群とでは、薬学共用試験CBT体験受験の生物系薬学において、その得点率に有意な差が認められた。このことより、問題リストのすべてに対応しなくても問題の改善・解決が可能であることが示された。

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