命は誰のもの

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  • イノチ ワ ダレ ノ モノ
  • Who Owns Your Life?

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抄録

「はじめに」 古来より人は長命・長寿を希求してきた. 我が国でも謡曲『現在敦盛』の中で「人間五十年, 下天の内をくらぶれば, 夢まぼろしのごとくなり」と謡われているように, 平均寿命が50才までの時代が昭和20年前後までずっと続いていた. その後, 栄養状態や衛生環境の改善, 国民皆保険システムの成立, 医学・医療の進歩と共に, 平均寿命は急速に伸び, 1951年には60才台, 1971年には70才台1), そして2010年には女性が86.39才(世界一位), 男性が79.64才(世界四位)であり, ほぼ80才台を突破している2). わずか65年あまりで平均寿命は30年以上伸びているのである. また寿命が単に伸びただけでなく, 死亡構造が激変している. 死亡者に占める65才以上の高齢者の占める割合は, 1935年では23%なのに対し3), 2010年では約90%であった4). また死亡を場所別にみると, 1951年では病院死が17.5%, 在宅死が82.5%なのに対し, 2005年では病院死が87.8%, 在宅死が12.2%であった4).

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KJ00008479879

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