内分泌療法中に小細胞癌に脱分化した前立腺癌の1例

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タイトル別名
  • Small cell carcinoma of the prostate: a case report
  • ナイブンピツ リョウホウチュウ ニ ショウサイボウ ガン ニ ダツブンカシタ ゼンリツセン ガン ノ 1レイ

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抄録

76歳男。患者は頻尿および排尿困難を主訴とした。前立腺生検を施行し, 低分化型前立腺癌およびGleason score 4+5の診断を得た。Maximum androgen blockade(MBA)療法を開始したところ, PSAは低下し, CT上でリンパ節腫脹の消失を認めた。しかし, その後, 腰背部痛が出現し, 疼痛による歩行困難, 嘔吐, 食事摂取困難が生じ緊急入院となった。所見ではFDG-PETで骨以外の病変として右肺尖部, S状結腸に集積を認め, 肺小細胞癌に準じた化学療法を考慮したが, 全身状態の不良にて施行できないまま急速に病状が悪化した。そして症状出現から約3ヵ月後に患者は死亡となった。尚, 剖検所見から本症例は低分化型前立腺癌が脱分化を来し, 多臓器に転移したものと考えられた。

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 53 (9), 665-669, 2007-09

    泌尿器科紀要刊行会

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