骨盤内Castleman's diseaseの1例

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タイトル別名
  • Castleman's disease in the pelvic cavity
  • 症例 骨盤内Castleman's diseaseの1例
  • ショウレイ コツバン ナイ Castleman s disease ノ 1レイ

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説明

58歳男。感冒症状で頸部リンパ節腫脹を指摘され, リンパ節摘除施行され, 組織診でN/C比大の異型細胞の増殖を認め, 低分化癌の転移を疑われた。腹部造影CTで右内腸骨動脈の内側に, 境界明瞭で内部に線状の石灰化を持つ5.0×4.0cmの腫瘍を認めた。造影では早期相で著しくenhanceされ, 後期相でwash outした。他臓器に異常所見はなく, 骨髄生検では正常骨髄であった。神経原性腫瘍を疑い, 後腹膜腫瘍摘除術を施行した。病理組織所見で, リンパ節の構造は保たれ, 濾胞は縮小し, 濾胞間組織にヒアリン化と毛細血管の増生を認めた。胚中心の萎縮がみられ, ヒアリン化物質の沈着と毛細血管の侵入を認めた。濾胞間組織にはリンパ球を認めたが, plasma cell typeにみられる細胞はなかった。Castleman's disease, hyaline vascular typeと診断した。右頸部リンパ節の低分化癌についてはリンパ節郭清術を行い, 他のリンパ節の組織診に悪性所見はなかった。術後4ヵ月経過し, 再発兆候はない。

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 53 (2), 141-144, 2007-02

    泌尿器科紀要刊行会

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