夜間頻尿を有するα1アドレナリン受容体遮断薬投与中の前立腺肥大症患者に対する塩酸フラボキサートの有効性の検討

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タイトル別名
  • Clinical evaluation of supplemental administration of flavoxate hydrochloride in benign prostatic hyperplasia patients with nocturia resistant to an alpha1-adrenoceptor blocker
  • ヤカン ヒンニョウ オ ユウスル アルファ 1 アドレナリン ジュヨウタイ シャダンヤク トウヨチュウ ノ ゼンリツセン ヒダイショウ カンジャ ニ タイスル エンサン フラボキサート ノ ユウコウセイ ノ ケントウ

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抄録

塩酸タムスロシンあるいはナフトピジルを1ヵ月以上投与しても夜間排尿回数が2回以上の前立腺肥大症患者52例(平均年齢72.1歳)を対象として, 塩酸フラボキサート400~600mg/日を8~12週投与し, その有用性と安全性を検討した。塩酸フラボキサート投与前後で夜間排尿回数は3.8回→2.7回へ有意に減少し, 国際前立腺症状スコア, QOLスコア, 前立腺肥大症影響度スコアもそれぞれ15.2点→12.5点, 4.3点→3.9点, 5.3点→4.2点へ有意に低下した。投与期間中14例(26.9%)に消化器症状を主とする副作用を認め, そのうち8例は投与を中止したが, いずれも重篤ではなかった。α1遮断薬投与中の前立腺肥大症患者に対して塩酸フラボキサートを就寝前に追加投与する治療法は, 前立腺肥大症に伴う夜間頻尿に対する治療の選択肢の1つとなりうると考えられた。

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 54 (3), 173-177, 2008-03

    泌尿器科紀要刊行会

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