Calyco-ileo-vesiconeostomy術後, 32年経過後に発生した左腎盂腫瘍の1例

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書誌事項

タイトル別名
  • Left renal pelvic tumor 32 years after calyco-ileo-vesiconeostomy
  • 症例 Calyco-ileo-vesiconeostomy術後,32年経過後に発生した左腎盂腫瘍の1例
  • ショウレイ Calyco ileo vesiconeostomy ジュツゴ 32ネン ケイカ ゴ ニ ハッセイ シタ サジンウシュヨウ ノ 1レイ

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説明

56歳男。24歳時に両側先天性水腎症にて左腎盂形成術を施行、26歳時に右腎機能廃絶のため右腎摘除術を施行し、水腎症に対し左腎瘻留置した。その後合併症で腎瘻より大量出血を起こしたため、28歳時にleft calyco-ileo-vesiconeostomy(左下腎杯-回腸-膀胱吻合術)を施行した。その後、右腎機能廃絶のため右腎摘除術施行した。以後も繰り返す左腎結石、尿路感染に対して治療と経過観察を行っていたが、腎後性腎不全、血尿、水腎症増強にて左腎瘻造設術施行となり、その際の左腎盂尿細診胞class IIで血尿の精査を行なうも腫瘍は認めなかった。退院後外来にて経過観察を行なっていたが、肉眼的血尿増強にて腎瘻再造設術施行となり、腎盂尿細胞診class Vであったため内視鏡検査を行なったところ、腎盂に腫瘍を認めた。生検所見より左腎盂腫瘍と診断し手術を行い、術後病理診断はtransitional cell carcinoma、G3、INFγ、pT3、lylであった。High grade-high stageの腫瘍であり、リンパ管への侵襲も認めたためM-VAC療法を開始し、1クール施行後に中止、以後は経過観察とした。現在、再発・転移は認められない。

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 52 (11), 871-873, 2006-11

    泌尿器科紀要刊行会

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