経尿道的切除を行った膀胱平滑筋腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • Leiomyoma of the urinary bladder treated by transurethral resection: a case report
  • ケイニョウドウテキ セツジョ オ オコナッタ ボウコウ ヘイカツキンシュ ノ 1レイ

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説明

59歳女性。頻尿, 排尿困難を主訴とした。膀胱超音波検査にて充実性腫瘍を認め, MRIではT2Wにて左側壁に直径59×57×53mmの辺縁明瞭な低信号域の腫瘍を認めた。また膀胱鏡所見として腫瘍は粘膜に覆われており, 左側壁から頸部左側までの近接を認めた。経尿道的膀胱生検を施行し, 病理組織診断は膀胱平滑筋腫で, 根治的に経尿道的膀胱腫瘍切除術を施行した。膀胱の筋繊維が露出するまで切除を行い, 切除重量は97gであった。また出血量は少なく, Hbは術前11.1g/dlから術後10.8g/dlと軽度低下を認めるのみであった。術後12ヵ月経過現在, 再発は認められない。本邦では過去29例で膀胱平滑筋腫の経尿道的切除が行われており, 再発例も1例認められ, 今後も十分な経過観察が必要と考えられた。経尿道的切除は大きな腫瘍においても比較的出血が少なく, 推奨される術式と考えられた。

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 53 (4), 251-253, 2007-04

    泌尿器科紀要刊行会

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