25年目に再発を認めた後腹膜原発悪性傍神経節腫の1例

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タイトル別名
  • A Case of recurrent retroperitoneal malignant paraganglioma 25 years after surgery
  • 25ネンメ ニ サイハツ オ ミトメタ コウフクマク ゲンパツ アクセイ ボウシンケイセツシュ ノ 1レイ

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抄録

41歳男。高血圧の精査中CTにて認めた左腎腫瘍を主訴とした。16歳時に左褐色細胞腫の診断で左副腎腫瘍摘出術の既往があり, 131I-MIBGシンチでは陰性であったが血清カテコラミンは高値であった。造影CTで腫瘍は左腎上極内側に認め, 腎動脈と脾動脈より栄養されていることが示唆された。褐色細胞腫再発などの疑いで, 腫瘍・左腎・脾臓・膵尾部・左結腸合併切除を施行し, 術後は膵液瘻と大腸穿孔を合併し長期入院管理を要したが改善した。腫瘍は脾臓, 膵尾部へ浸潤し, 病理組織学的に小型紡形細胞の充実性増殖と脈管侵襲および有糸分裂を認めた。免疫染色でchromogranin A, synaptophysin陽性であり, MIB-1陽性細胞を多数認めたが, 副腎は正常であった。25年前の摘出標本のプレパラートからは典型的な傍神経節腫像を認め, 後腹膜原発悪性神経節腫の再発と診断した。術後半年でCT上多発肝転移を認め, 化学療法を行う予定である。

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 53 (10), 703-706, 2007-10

    泌尿器科紀要刊行会

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