口永良部島火山における火山性地震の特性
書誌事項
- タイトル別名
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- Characteristics of Volcanic Earthquakes at Kuchierabujima Volcano-Geophysical and Geochemical Joint Observation 2000-
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抄録
火山噴火予知計画に基づく2000年度の集中総合観測において, 口永良部島火山の地震観測を2000年11月27目から2001年3月18目まで実施した。観測された火山性地震の波形は, P波, S波の位相が明瞭なA型地震, 6-30Hzの高周波振動が卓越する高周波地震, 2-4Hzの低周波成分からなる低周波地震, 特定の周波数の波動が卓越し, コーダ部分が一定の割合で緩やかに減衰する波形をもつモノクロマティック微動の4種類に分類される。高周波地震の震源は, 新岳火口の西縁付近の深さ100-400mに集中する。その震源域は, 噴気を伴う熱異常域に対応している。そのメカニズムは東西伸張の正断層型である。これらのことから, 高周波地震は, 極めて浅い震源をもつvolcano・tectonic地震とみなすことができ, 新岳西部の地熱活動に伴う岩石のせん断破壊により発生すると考えられる。また, 高周波地震は, その約40%が, 2-4秒前に1-2個の前駆微小地震を伴い, 連発する傾向がある。モノクロマティック微動の卓越周波数は6.2Hz付近にあるが, 1.1, 3.0, 4.8, 8.Ohz, また, 10-26Hzの高周波部分にもいくつかのピークが存在する.口永良部島に設置したすべての観測点においてスペクトルのピークは共通に見られ, ピーク周波数の波動は震源において励起されていると考えられる。これらのピークのうち, 1.1, 3。0, 4.8, 6.2Hzのピークはその帯域が狭く, シャープであり, コーダ部分において緩やかに減衰する。一方, 8Hzより高周波側のピークでは帯域は広く, そのエネルギーは, 初動から数秒間に集中しており, 長いコーダ部分ではほとんど振動がみられない。8Hz以上の高周波成分は高周波地震に特徴的な周波数成分であり, 高周波地震の発生の繰返しが, 1.1, 3.0, 4, 8, 6.2Hzにピークをもつような振動を発生するresonatorを励起させたものと考えられる。
収録刊行物
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- 京都大学防災研究所年報. B
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京都大学防災研究所年報. B 44 (B-1), 317-326, 2001-04-01
京都大学防災研究所
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050282677039597440
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- NII書誌ID
- AN00027784
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- ISSN
- 0386412X
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- HANDLE
- 2433/80513
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB