間質性膀胱炎に対するレジニフェラトキシン膀胱内注入療法の経験

書誌事項

タイトル別名
  • Intravesical instillation of resiniferatoxin for the patients with interstitial cystitis
  • カンシツセイ ボウコウエン ニ タイスル レジニフェラトキシン ボウコウ ナイ チュウニュウ リョウホウ ノ ケイケン

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説明

間質性膀胱炎に対し水圧療法を施行し、その後、症状が再燃した3症例(初診時66歳、59歳、70歳、全例女性)にレジニフェラトキシン膀胱内注入療法を行い、その有効性を検討した。その結果、1)全例、水圧療法時の診断としてNational Institute of Diabetes, Digestive and Kidney Diseasesのクライテリアに合致しており、比較的症状の重い症例であった可能性がみられた。2)1~2回の注入で、特に膀胱部痛に対しは著明に効果があり、1例は5年間、2例は3年間の有効期間で現在に至っている。効果が持続した理由は明らかでない。3)経過観察中、排尿困難等の排尿症状、血液学的異常は認められなかった。しかし一方、排尿量に関しては1回排尿量はやや改善したが、著明な改善は得られなかった。4)膀胱部痛に対しては非常に有効であり、膀胱部痛が主症状である症例を選択できれば、レジニフェラトキシンは間質性膀胱炎に対する治療の1つとして考慮されてよいと考えられた。

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 52 (12), 911-913, 2006-12

    泌尿器科紀要刊行会

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