『琉館筆譚』翻字、注釈

書誌事項

タイトル別名
  • 『 リュウカンヒツタン 』 ホンジ 、 チュウシャク
  • リュウカン ヒッタン ホンジ チュウシャク
  • The Translation and Annotations on Ryukan hittan

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抄録

本稿は『琉館筆譚』の内容を紹介するものである。江戸時代薩摩藩の支配下にあった琉球国からの使者との交流により、薩摩藩は琉球や清国の最新情報を知りえた。琉球側が清の冊封使を受け入れる際の具体的な方法や福建琉球館での琉球人の暮らしなどもこの記録からその一端を知ることができる。本稿は現在伝わる二本の写本(ハワイ大学ホーレー文庫本、筑波大学本)の異同を明らかにした上で、注釈と訳文を加える。石塚崔高と楊文鳳が残したこの資料は、果たして純粋の筆談であるのか、口頭での談話を文字に起こしたものであるのかという問いが生ずる。本稿はこの資料には口語性の語彙が大量に含まれることから、石塚による整理により半文半白の文体へと編集されたとの説を提示する。

収録刊行物

  • 人文研究

    人文研究 64 179-196, 2013-03

    大阪市立大学大学院文学研究科

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