消費税は世代間格差是正に有効か : 現役・高齢世代の消費税負担の実態を中心に

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タイトル別名
  • ショウヒゼイ ワ セダイ カン カクサ ゼセイ ニ ユウコウ カ : ゲンエキ ・ コウレイ セダイ ナイ ノ ショウヒゼイ フタン ノ ジッタイ オ チュウシン ニ
  • ショウヒゼイ ワ セダイカン カクサ ゼセイ ニ ユウコウカ ゲンエキ コウレイ セダイ ノ ショウヒゼイ フタン ノ ジッタイ オ チュウシン ニ
  • Is the Consumption Tax Effective for the Correction of Difference between Generations?

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抄録

はじめに : 昨今, 「税と社会保障の一体改革」という名のもとに, 消費税増税が議論の的になっている。なぜいま, 消費税が注目を浴びるのであろうか。注目を集めるには, それ相応の理由があるはずである。たとえばその理由として, 税収の安定性・偏在性という視点, 効率性という視点, そして公平性という視点といった理由が挙げられる。しかし筆者は, この第3の視点とりわけ「世代間格差の是正のための消費税」に疑問を持っている。簡潔にいえば, この世代間格差論は「現役世代vs高齢世代」という二項対立論に陥っており, たとえば現役世代内の公平性や高齢世代内の公平性など様々な議論の余地を残しているからである。そこで, 本論文では現役世代内での消費税負担の実態や高齢世代内での消費税の実態を『家計調査」のデータを用いて推計し, 消費税が現役世代内においてどのような負担を求めることになるのか, あるいは高齢世代内においてどのような負担を求めることになるのか, といったことを明らかにしていく。……

収録刊行物

  • 経済学雑誌

    経済学雑誌 112 (3), 74-102, 2011-12

    大阪市立大学経済学会

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