誤字とユーモア
書誌事項
- タイトル別名
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- Misspelling and humor
- Misspelling and humor
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説明
携帯電話、インターネットの普及に伴い、英文メールにおいて"text message short-hand", "internet slang" 等と呼ばれる省略文字、絵文字が多用されている。しかしながらbe4(before)に代表されるこうした非標準綴りは、実は19世紀半ばのアメリカで "literary comedian" と呼ばれていたユーモリストたちによっても多用されていた。彼らは、アメリカ全土で講演活動を行い講演家として人気を博し、さらには登場人物の発した音をそのまま非標準綴りを用いて文字化した数々の短編を世に送り出した。その非標準綴り"phonetic misspelling"は、登場人物の個性を印象付けただけでなく、権威を風刺する視覚的ユーモア、文字から聞こえてくるような音のユーモアを生み出していった。彼らの人気の高まりは、合理的な綴りを追求した「綴り簡素化運動」にまでつながり、ひいてはMark Twainの「語りによるユーモア」を生み出す礎を築くことになったのである。
収録刊行物
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- 埼玉県立大学紀要
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埼玉県立大学紀要 11 17-23, 2009
埼玉県立大学
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050282677515173888
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- NII書誌ID
- AA11480694
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- ISSN
- 13458582
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB