A case of right paraduodenal hernia recovered without resection of intestine by early laparotomy

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  • 〈症例報告〉早期手術により腸切除を回避できた右傍十二指腸ヘルニアの1例

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[抄録] 症例は35歳男性.間欠的な上腹部痛および嘔吐を認め,3時間後には自制不可能となり当院へ救急搬送となった.Fallot四徴症に対して手術歴があるが,開腹の既往歴はない.腹部CT検査にて右上腹部に拡張した腸管が集簇し囊状構造を呈した所見(sac-like appearance)やClosed loop signを認めた.腸間膜血流の障害は認めていなかったが,そのまま放置すると絞扼性イレウスにより腸管壊死をきたす可能性が高いと判断し同日緊急手術を施行した.手術所見ではTreitz靱帯の形成不全がみられ,小腸起始部と思われる部位から尾側に約3cm 大のヘルニア門を形成し,約100cmの小腸が嵌入して暗赤色を呈していた.整復後,小腸は正常色調に回復し壊死がないことを確認し,ヘルニア門の閉鎖を行い閉腹した.本症例では腸回転異常を伴う右傍十二指腸ヘルニアと判断し,絞扼性イレウスから腸管壊死に進展する症例もあることより早期に手術を施行したことで腸管壊死を回避できたと考えられる.

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