<前号を読んで>アカデメイアの末裔

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大学時代、一人の友人がいた。無器用にぎこちなく世界と向き合っていた。何事にも打算なく真っ正直に向かってゆく奴だった。まだ学生運動の燻りが残るなか、学業と活動のはざまで為すすべもなくもまれていった。文学部の学生の心情は破天荒だと信じていた私は、痛々しいほどに潔癖なその人柄に共感していた。よくそいつの下宿で酒を飲んだ。 ...

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