〈論文〉会計測定プロセスにおける「フロー」概念と「ストック」概念―Mattessichの社会的実在論を手がかりとして―

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タイトル別名
  • 〈Articles〉 On the Concepts of "Flow" and "Stock" in Accounting Measurement Process
  • カイケイ ソクテイ プロセス ニ オケル フロー ガイネン ト ストック ガイネン Mattessich ノ シャカイテキ ジツザイロン オ テガカリ ト シテ

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説明

【概要】複式簿記に基づく現行の会計測定システムは, 「フロー」を測定対象とする「フロー測定システム」として特徴づけられるものであり, 決して「ストック」そのものを測定対象とするものではない。それにもかかわらず, 金融資産の時価評価や固定資産の減損会計等の会計処理が「ストック」の測定として説明されることが多い。この原因は, 資産負債観に基づいて構築された会計測定論が, わが国の会計研究に大きな影響を及ぼしていることにあると考えられる。本稿の目的は, 「ストック」の測定として説明されることの多い会計処理を「フロー」の測定として説明できる会計測定論を構築するためには, 現実世界内の実在を階層的に解釈することが有益であることを示し, 会計測定プロセスにおける「フロー」概念と「ストック」概念の関係を再検討することにある。 【Abstract】 The present system of accounting measurement based on bookkeeping by double entry can recognise only "flow", not "stock". But accounting for financial instruments and the impairment of long-lived assets tend to be characterized by "stock" measurement. In my opinion, the cause of such a tendency is that asset and liability view influences accounting reserches in Japan. The purpose of this paper indicates usefulness of interpreting realities in the empirical world hierarchically and reexamines the relation between "flow" and "stock" in accounting measurement process to construct a theory of accounting measurement which can describe these accounting procedures as "flow" measurement.

収録刊行物

  • 商経学叢

    商経学叢 52 (1), 69-91, 2005-07-01

    近畿大学商経学会

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