明治期弘前における地域リーダーとしての士族の活躍 ―自由民権運動をめぐる状況を中心に―

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タイトル別名
  • メイジキ ヒロサキ ニ オケル チイキ リーダー ト シテ ノ シゾク ノ カツヤク : ジユウミンケン ウンドウ オ メグル ジョウキョウ オ チュウシン ニ
  • Activities of the Samurai Class as the Regional Leaders in Hirosaki during the Meiji Period : Focusing on Freedom and People's Right Movement
  • メイジキ ヒロサキ ニ オケル チイキ リーダー ト シテノ シゾク ノアカツヤク ジユウ ミンケン ウンドウ ヲ メグル ジョウキョウ ヲ チュウシン ニ

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説明

明治政府は、日本を近代国家とするために、様々な政策に着手し、弘前でもまたこの流れに遅れをとるまいと、 近代社会実現にむけた活動が活発に行われていた。しかし、それは明治政府の近代化とは一線を画すところもあっ た。こうした弘前の近代化の過程にあっては、旧弘前藩出身の士族層が地域リーダーとして活躍していた。弘前周 辺でも、江戸時代の後半以降、豪農や豪商の成長もみられていた。だが、明治に入っても士族層が大きく没落する ことのなかった弘前においては、そうした豪農層や豪商層の成長にも関わらず、相変わらず士族層がリーダーと して地域を支える役割を担っていたのである。これは、全国的な状況、例えば自由民権運動において「士族民権か ら豪農民権へ」という地域リーダー層が交替する姿とは些か異なる状況にあった。本稿では弘前における地域リーダーとして活躍し続けた士族の姿を明らかにし、日本における近代化の様相の個別性を再考する。

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