ニュージーランドにおける1980年代後半の細児教育改革についての考察 : Education to be Moreを検討資料として

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タイトル別名
  • ニュージーランドにおける1980年代後半の幼児教育改革についての考察--Education to be Moreを検討資料として
  • ニュージーランド ニ オケル 1980ネンダイ コウハン ノ ヨウジ キョウイク カイカク ニ ツイテ ノ コウサツ Education to be More オ ケントウ シリョウ ト シテ
  • A study of the early childhood education & care reform in the late 1980s New Zealand : from the "Education to be More"

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説明

今日,日本の幼児教育は大きな転換期にある。2010年「子ども・子育て新システムの基本制度要項」が纏められ,新たな幼児教育制度構想が明らかとなった^<1)>。豊かな社会の実現に向け,社会全体で子ども・子育てを支援していくことが求められた。しかし今もって,政府の果たすべき役割は何か,地域の住民や子育て家庭の役割はいかにあるべきかといった,それぞれの機能や役割については議論の余地があり,検討の争点となっている。ニュージーランドでは,1980年代中葉から90年代にかけ,幼児教育改革がダイナミックに行われた。経済財政的困難さを抱えて実施された幼児教育改革においては,その方針や方途をめぐり活発な議論が展開された。なかでも幼児教育に対する政府の関与の必要性や,コミュニティや家族の役割については説明が求められ,改革方途に少なからず影響を及ぼした。本研究では「さらなる教育」(Education to be More,1988)を,幼児教育における各立場の役割内容に着目し考察することを通じて,同国における幼児教育改革の方針について考究した。結果,幼児教育は国家再生に寄与するものとして,その意義は示され,ニュージーランド社会全体が幼児教育に関心を向ける必要性を説明したことが明らかにされた。そしてこれを前提に,家庭における教育と幼児教育機関における教育とで構成される「幼児教育」を充実発展させていくことなどが改革方針として明らかにされた。

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