介護福祉士養成教育におけるKYT(危険予知訓練)の導入とその効果 : 高齢者施設における介護職員へのKYTの取り組み事例を踏まえて

書誌事項

タイトル別名
  • カイゴ フクシシ ヨウセイ キョウイク ニ オケル KYT キケン ヨチ クンレン ノ ドウニュウ ト ソノ コウカ コウレイシャ シセツ ニ オケル カイゴ ショクイン エ ノ KYT ノ トリクミ ジレイ オ フマエテ
  • Introduction and the effects of KYT (Kiken Yochi Training) in training education for certifled care workers : Based on the practice case of training of KYT for workers in nursing home for the elderly

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説明

本稿では,高齢者施設を中心に行われている事故防止に向けた研修の1つであるKYTについて紹介し,それを踏まえて,筆者らが担当する授業のなかで展開したKYTの取り組みについて報告した.KYTとは,現場を描写したイラストを見ながら,そこに潜んでいる危険に気づくことにより,危険を予知する能力を高める訓練で,これを介護職員の研修に取り入れた施設に「ともしび」がある.「ともしび」の取り組みを参考にして,「食事の生活支援」の授業でKYTを導入した.その結果,「危ないという気づきを高める効果があった」と思うが約9割,「自らの学びを発揮できた」と思うが約6割,「他の学生が体験したことを知る機会になった」と思うが約5割,「次回の実習に向けて安心感が増した」と思うが約3割,「就職してから役立つ」と思うが約8割,といった学生評価を得た.職場で求められる事故防止とそのための能力を卒前教育の段階から少しずつ学んでいくことは,「卒後」と「卒前」のつながりが強化され,将来の学生の可能性を高めていく結果になると思われる.今後も,先行する介護職員への卒後教育・研修におけるKYTから学び,学び得たことを参考にして,介護福祉士養成教育のなかにKYTをどのように取り入れたらよいか,その方法についてさらに検討していく必要がある.

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