看護理論学修の実態 : 看護学生記述による毎回の授業評価の内容分析

書誌事項

タイトル別名
  • カンゴ リロン ガクシュウ ノ ジッタイ カンゴ ガクセイ キジュツ ニ ヨル マイカイ ノ ジュギョウ ヒョウカ ノ ナイヨウ ブンセキ
  • The Learning Actual Situation of The Nursing Theory : The content analysis of nurses' abecedarian evaluation at each classes

この論文をさがす

抄録

本研究の目的は、看護理論Iの15回授業終了時に、看護初学者が記述した授業評価から、看護理論の学びの質と変化を分析し、看護初学者の学修の実態を明確にすることで、教育内容と授業運営への示唆を得ることである。対象は本学看護学科第1回生63名である。研究方法は、看護理論Iの各授業終了時における学生記述の授業評価から、「講義内容のわかりやすさ」と「講義内容の理解度」の関係、「学べたこと」を「学修内容」「看護師としての姿勢」など4カテゴリー、「講義の感想」を「学修意欲」「関心」「不安」など10カテゴリーで分析し、学修過程における学生たちの理解内容とその傾向、学修への適応の課題を検討した。結果は、全15回の講義の「講義内容のわかりやすさ」のA評価は平均75.0%、「講義内容の理解」は平均47.6%であった。講義のわかりやすさを評価しつつ、講義時間内に自分が十分理解できたといった学修の確信は持てていない、学生の状況がうかがえた。看護理論学修のプロセスで、学生はその回で重要なキーワードを理解しており、学修過程が進むに従って、単語的な言葉の受けとめから、意味の理解へと変化していった。また学生の学修意欲は回の進行に伴い段階的に高くなっており、しかも15回常に高水準を示した。一方、具体的な学修方法の記述は少なく、学び方の自己開発能力に課題が残った。専門的な学修やその継続に適応していくためには学修意欲は不可欠であり、学生の学修意欲を支え自主的な学修を進められるような教育的かかわりの重要性が示唆された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ