Blending「混淆」の言語現象と思想史的な背景に関する考察

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説明

混淆による造語(或いは混成語ともいう)についていえば,新しく言葉をあみだす言語形成過程やその歴史的流れには色々な要素が複雑に絡み合い,混じりあっていつしかそれ自体が一つの生命を持ち,一見しただけで或いはちょっと耳にしただけで,それ自身が持つ固有の姿や名称と理解出来て,やがて時間の経過と共に,一つの主義主張を公にする固体にまでになる。そうして新しく出来た造語が長く何時までも生きながらえられるか,はたまた短命に終わるか否かは,一つにはどれだけ広く社会的に容認され,人々に受けいれられる言葉になれるかどうかにかかっている。今回本稿では,人間が営む社会という枠組みの中で,言語学上言葉の誕生の仕組みと成り立ちの一端を混淆(Blending,或いはContamination)に介在する言語現象と思想史的(心理的)な背景を考察することにする。

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