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Eine Betrachtung zur Trennungspflicht der Mietkaution
Bibliographic Information
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- 敷金の分別管理に関する一考察
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Description
我が国の敷金の運用にあたっては、明確な法規による根拠が与えられていなかった。結果として不動産市場の慣習に委ねられることが多くなっている。そのため、敷金を巡っては様々な問題が提起されている。本稿においてはとりわけ敷金の返還に関する問題を扱う。敷金の返還を巡って生ずる問題は、賃貸人による返還への抵抗や、賃貸人が破産した場合の敷金そのものの運命など多岐にわたる。このような返還をめぐる問題に対処するために、賃貸人は敷金を賃借人より預託されたならば、自己の財産とは別にして、善良な管理者として注意をもって管理すべきであるという、敷金の分別管理を主張する。我が国における敷金返還問題の根底には、金銭所有権の特殊性である、「占有あるところに所有有り」という原則が存在し、賃貸人が自己の資産と預かりし敷金を混在させてしまうところに問題がある。このような現状に対して、敷金は賃貸人が自己の金銭と同視して、自由に運用できるものではなく、他者より預かりし金銭として善良な管理者として注意をもって分別管理されるべきであるという分別管理義務が、他者より預かりし金銭を扱う以上、自明の理であり正当性を有すると主張する。
Journal
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- 法学新報
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法学新報 122 (1・2), 125-162, 2015-08-03
法学新報編集委員会
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1050282677683671296
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- ISSN
- 00096296
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- Text Lang
- ja
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- Article Type
- departmental bulletin paper
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- Data Source
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- IRDB