Rousseau, écrivain polémique : l’analyse rhétorique de la Lettre à Voltaire

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  • 論争家ルソー―『ヴォルテールへの手紙』のレトリック分析―

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神の全善と摂理を擁護するためにルソーが執筆した『ヴォルテールへの手紙』は,『人間不平等起源論』の「仮説的,条件的推論」による人類史に依拠しながら,『サヴォワの助任司祭の信仰告白』の弁神論を予告している。その意味で,両作品をつなぐ重要な位置を占めている。しかし,文学研究者はそのような「位置づけ」の作業を読解の最終目標にすべきではない。いかなる言語的手段を用いてルソーは論敵(ヴォルテール)に反論したのか。なぜルソーの言葉は説得力があるのか。この点を問うべきである。実際,『ヴォルテールの手紙』におけるルソーは,他の作品では見られないほど多種多様なレトリック(説得の技術)を駆使しており,そのエートス(説得のための自己像)は他の作品では見られない種類のものである。本稿では,文彩と議論法を分析することで,『ヴォルテールの手紙』における説得のメカニズムを解明した。

Journal

  • 人文研紀要

    人文研紀要 84 269-297, 2016-09-30

    中央大学人文科学研究所

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