非脱分極性筋弛緩薬による神経筋遮断と四連反応比の関係
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説明
臭化ロクロニウム(RB)による神経筋遮断の程度と四連反応比(TOFR)の関係をラットの生体内実験(坐骨神経前脛骨筋標本)と非生体内実験(横隔膜神経筋標本)で検索し,その結果を臭化ベクロニウム(VB)及び臭化パンクロニウム(PB)による所見と比較した. 1)生体内実験で観測されたRBのTOFRは,VBとほぼ等しいものであった.筋弛緩の程度が同じであってもPBのTOFRより有意に大きい値を示した. 2)RBの回復指数は,VBとほぼ同じであったが,PBの回復指数よりも有意に短縮していた. 3)非生体内実験では,神経筋遮断の程度とTOFRの関係に筋弛緩薬の違いによる差はなかった. 4)RBとPBの間で,筋弛緩の程度が同じでもTOFRに差が出た機序は,筋組織内で薬剤の分布速度に差のあることが関係していると考えられた.以上より,臨床でRBを使用する場合,PBで観測される%T1とTOFRの関係を適応することはできない
収録刊行物
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- 金沢大学十全医学会雑誌
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金沢大学十全医学会雑誌 105 (1), 154-161, 1996-02-01
1996-02-01
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050282677702093312
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- NII論文ID
- 110006828001
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- NII書誌ID
- AN00044397
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- ISSN
- 00227226
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- HANDLE
- 2297/9192
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles