「忘れられたのは誰か」をめぐるヴラーナとの対話,ハヴェルとの差異

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タイトル別名
  • In Search of the Answer from Transcendence: A Dialog with Karel Vrána on a Question “Who Did We Forget?” and the Difference from Václav Havel

抄録

本稿は,マリー・ローランサン(1883-1956)が「鎭靜劑 Le Calmant」によって提示した普遍的な痛みに対し,「忘れられたのは誰か」という問いを抱きながら,神学者カレル・ヴラーナ(1925-2004)が言葉について述べた論稿と対話し,劇作家ヴァーツラフ・ハヴェル(1936-2011)との違いを探ることによって,忘れられたのは誰か,忘却される恐怖はどこからくるのか,そして,この恐怖への処方箋を明らかにすることを目的とする。第一に,ヴラーナとハヴェルが言葉に対して理想としていることを示した。第二に,神との関係に光をあてた。第三に,支配階層が言葉に対して知覚していることに着目した。第四に,「忘れられたのが誰か」について,論考を通して導かれる処方箋が有効であるための条件までを検討して結びとした。

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