幕末京都への地理的移動パターン : 「生国」の観察を通じて

Bibliographic Information

Other Title
  • バクマツ キョウト エ ノ チリテキ イドウ パターン ショウコク ノ カンサツ オ ツウジテ
  • Geographical Pattern of Migrants into Kyoto in the Early Modern Period: An Analysis of their Birthplaces

Search this article

Abstract

幕末京都における28町分、約32000人年の宗門改帳データベースから「生国」を取り出して分析した結果、転入者の出身地は北近畿、北陸、濃尾地方に集中しており、奉公人であっても、家族単位であっても、ほぼこの範囲から京都へ移動したことが確認された。なお、成人男子の転入元は、少数であるが瀬戸内地方に広く分布する傾向も見られる。一方、山城以外を生国とする者の比率は幕末期に明らかな低下が観察された。ただし、山城以外からの奉公人が必ずしも減ったわけではない。むしろ、奉公を終えて京都で定着した者が減ったことが多国出身者比率低下をもたらしたのであり、人口減少要因の1つであったと考えられる。

Journal

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top