カナダ・アメリカのオンラインコースの概念的枠組み「探求型コミュニティ」:日本の高等教育機関での応用の可能性

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  • Introducing the Community of Inquiry Model to Educational Settings in Japan: What Can Be Done in Japan?

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アメリカ合衆国の教育省であるU.S.DepartmentofEducation(2016)が2016年に発表した遠隔教育(distanceeducation)に関する報告によると、2013年度にアメリカの学位授与をする高等教育機関に(degree-grantingpostsecondaryinstitutions)登録した(enroll)学生数は20,375,789人で、うち27.1%の学生が最低でも1つの遠隔授業に登録しているとされている。アメリカ教育省の定義では、遠隔教育とは指導者から隔離された学生・生徒・児童を少なくとも1つのテクノロジー(インターネット、放送、電話会議、DVD等)を利用して同期・非同期の支援をして教授することである。約3割の学生が遠隔教育の授業を履修するアメリカやカナダ(Bates,2016)などの遠隔教育先進国の高等教育機関では、従来の対面指導型(inperson)のカリキュラムをそのまま利用することはできず、遠隔授業用にカリキュラムのデザインの基盤である概念的枠組み(conceptual/theoreticalframework)から見直すことが2000年代から始められている。今後、日本の高等教育機関でも遠隔教育がより一般的になり、カリキュラムデザインの基盤の見直しが必要となることが想定される。本稿では、遠隔教育の概念的枠組みの一つである、探求型コミュニティ(CommunityofInquiry)の概要と、探求型コミュニティを遠隔教育のカリキュラムに応用したフロリダ大学教育学部のオンライン博士課程の例を説明し、日本の高等教育機関においての探求型コミュニティの応用の可能性を提言する。

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