現代の若者の価値観と主観的幸福感の検討
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説明
本研究では、現代の若者がもつ幸福観と価値観との関連から現代の「幸せな若者」(古市,2011)について明らかにすることを目的として検討を行った。結果は、「主観的幸福感」と「くつろぎ追求」とは有意な相関が見られず、「将来無関心」とも相関はなかった。また、幸福観によって若者を3群に分けたところ、「幸せな若者」像に近い「現状満足群」よりもすべてのことを追求する若者像である「全追求群」のほうが、「主観的幸福感」が高いことが見出された。これらの結果から、「幸せな若者」像はすべての若者にあてはまるものではないこと、「幸せな若者」の幸福感がとくに高いわけではないことが見出され、古市(2011)が提唱した若者の価値観の傾向と幸福感を結びつけた「幸せな若者」論は実証性に欠けることが示唆された。
収録刊行物
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- 三重大学教育学部研究紀要, 自然科学・人文科学・社会科学・教育科学
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三重大学教育学部研究紀要, 自然科学・人文科学・社会科学・教育科学 66 171-178, 2015-03-31
三重大学教育学部
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050282677914811008
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- NII論文ID
- 120005582150
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- NII書誌ID
- AA12097333
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- HANDLE
- 10076/14445
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- ISSN
- 18802419
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles