会話の公準違反と欺瞞性認知の程度

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  • カイワ ノ コウジュン イハン ト ギマンセイ ニンチ ノ テイド
  • A violation of conversational maxims and degree of perceived deceptiveness

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グライス(1998)は会話の参加者が守るべきルールとして質・量・関係・様式の4つの会話の公準を提案している。会話の公準を破る発言内容は欺瞞性認知を引き起こすとされる(McCornack,1992)。本研究では,村井(1998)において検討のなされていない関係の公準違反による欺瞞性の認知,および関係の公準を含む複数の公準の違反による欺瞞性の認知を検討した。場面を描写した文を呈示し,それに続く応答文に対して欺瞞度を1から7の7段階で評定する課題が実施された。その結果,公準違反なしおよび質の公準違反に比べて関係の公準違反の欺瞞度が高かった。また,単一の公準違反より複数の公準違反の欺瞞度が高かった。これらの結果から,関係の公準違反によって欺瞞性認知が起こること,公準違反の種類によって欺瞞性認知の度合いが異なること,公準違反が複数組み合わさると欺瞞性認知の度合いに影響することが示唆された。

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