『2012 年中国産業連関表』の特徴についての考察―『2012 年日中韓国際産業連関表』の研究開発に向けて―

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タイトル別名
  • 『 2012ネン チュウゴク サンギョウ レンカンヒョウ 』 ノ トクチョウ ニ ツイテ ノ コウサツ : 『 2012ネン ニッチュウ カンコク サイ サンギョウ レンカンヒョウ 』 ノ ケンキュウ カイハツ ニ ムケテ

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抄録

国際産業連関表は統一枠組みの中で国際間の財・サービスの流れを産業部門別 に把握し,国際間・産業部門間の相互依存関係の視点により分析するために作 成されるデータベースである.日中韓国際貿易の特性を分析するためには『2012 年日本・中国・韓国国際産業連関表』(仮称)を構築することが重要である.構 築の際に日中韓独自の産業連関表を基礎資料として利活用することは欠かせな い.しかし国別産業連関表は部門分類,部門概念,表章形式などで相違点が見 られる.したがって国別産業連関表の特徴を考察することによって相違点を明 らかにすることは国際産業連関表の構築にとっては必要不可欠である.その第 一歩として本稿では,『2012 年中国産業連関表』表章形式の特徴を考察する.こ れは,中国表が日中韓国際産業連関表の精度を大きく左右しているからである. また本稿では,中国で特殊貿易と捉えられる「来料加工」の中国表における取 り扱いおよび屑・副産物の中国表における取り扱いの特徴を明らかにする.こ れは,日中韓国際産業連関表の構築にとって「来料加工」および屑・副産物の 処理が容易ではないからである.さらに本稿では,以上の検討結果を念頭に置 きながら,国際貿易の実態が反映できるような『2012 年日本・中国・韓国国際 産業連関表』(仮称)を構築するためのデータ事前加工について仮設例を用いて考案する.

収録刊行物

  • 経済学季報

    経済学季報 68 (4), 41-64, 2019-03-28

    立正大学経済学会

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