膀胱における尿路上皮癌と悪性リンパ腫の衝突癌の1例

HANDLE Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • A collision cancer between urothelial carcinoma and malignant lymphoma of the urinary bladder: a case report
  • ボウコウ ニ オケル ニョウロ ジョウヒ ガン ト アクセイ リンパシュ ノ ショウトツガン ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

70歳代男。患者は入院半年前から腰痛が出現, 腹部CTでも異常がみられた。更に精査を計画中に肉眼的血尿が始まり, 膀胱鏡では多数の凝血塊と左壁の乳頭状腫瘍を認めた。凝血塊の除去を行った後に, 即日入院となったが, 腹部CTでは肝臓のLDAと大動脈周囲のリンパ節腫脹を認め, 腹部MRIでは肝S5とS6に充実性腫瘤が認められた。また, 胃・膵頭部・腹腔動脈・SMA・傍大動脈周囲には多数のリンパ節腫脹が認められた。治療として脊椎麻酔下にTUR-Btを施行し, 肝のLDAに対しては超音波下肝生検が行われた。その結果, 膀胱は表在性尿路上皮癌と悪性リンパ腫の衝突癌, 悪性リンパ腫はNHL, B細胞型, stage IVと診断された。以後, 化学療法を1コース行い, 終了3週後からは肉眼的血尿は消失した。現在, 3年経過で体調は良好, 外来通院中である。

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 53 (9), 649-651, 2007-09

    泌尿器科紀要刊行会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ