口永良部島火山の重力異常 : 火山の密度による内部構造

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  • Gravity anomalies of Kuchierabujima volcano

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抄録

鹿児島県口永良部島火山で重力調査を行った。調査には,DGPSによる測量によりラコスト重力計3台を使用した。新規の2006年測定点は,古岳,新岳および野池火山の口永良部島火山の中核をなすところに配置し,既存点も併せて約180点のデータを編集した。表層密度として最適と考えられるものは,2.2~2.3g/cm3で,一般的な日本の火山に比べ大きな違いはないようである。最適な表層密度と考えられる仮定密度2.3g/cm3のブーゲー異常の残差重力を見ると,低重力異常が古岳,新岳および野池火山の口永良部島火山の中核をなす火山群の南北に伸びた地域と,野池火山東方の地形の高まり域見られ,火山群が溶岩だけでなく,火山灰や空隙率が大きい火砕物などの低密度のもので構成されていることを示している。一方,噴出源が確認されていないところは概して高重力異常か目立った異常がなく,噴出源から離れたところでは低密度の表層が侵食されてしまっているか,噴出堆積物そのものが薄いことが考えられる。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050282810558906624
  • NII書誌ID
    AN00027784
  • ISSN
    0386412X
  • HANDLE
    2433/73317
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    departmental bulletin paper
  • データソース種別
    • IRDB

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